岡谷公二さんの文です
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夢の宮殿をたてた、一人の郵便配達夫の物語です
いまから100年ほども前、フランスのオートリーヴという小さな村に、
ひとりの郵便配達夫が住んでいました
あまり人とつきあわない、ちょっと変わった人
毎日30キロ以上もの道を歩き、見るのは同じ景色ばかり
それでシュヴァルは、空想をはじめました
おもいつくかぎりの宮殿、城、塔、洞窟、庭
貧しくて字も書けなかったシュヴァルは配達する絵はがきなどもみて空想しました
毎日毎日、空想した宮殿は、こまかい部分まではっきりとし、イメージもあざやかになり、
そのうち本物に思えるようにさえなりました
ある日、シュヴァルは、石につまずき、ころんでしまします
そのつまずいた石があまりにも変わっていたため、
『 自然が彫刻をつくってくれるのなら、わたしはそれを使って建築しよう 』
郵便配達をしながら、ポケットに石をいれ、宮殿づくりをはじめます
60歳になり、郵便配達を終えても、宮殿づくりを続けます
そして、じつに33年後、シュヴァル76歳のとき、宮殿は完成します
建築家をうならせる、すばらしい芸術
現在は文化財になっているようです
シュヴァルはこういっています
『 君が通りすがりに見るすべては、一人の百姓の作品だ 』
建築家を自称したことは一度もないそうです
子どものとき、だれしもおままごとや、砂遊びなどで、空想の世界を楽しんだことは
あったのではないでしょうか?
何かを空想し、何かをはじめてみるのも、いいかもしれません
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